北朝鮮のスケジュール表 2017 5 14
2017年5月14日の日本経済新聞のWeb刊には、このような記事がありました。
北朝鮮は、5月14日朝5時27分ごろ、
平安北道亀城(クソン)付近で弾道ミサイル1発を発射した。
(中略)
北朝鮮は、融和路線の文氏が大統領に就任しても、
核・ミサイル開発を継続する方針に変わりがないことを今回のミサイル発射で、はっきりと示した。
(中略)
北朝鮮にとって、ミサイル発射や核実験は、
目先の駆け引き材料というより、
「スケジュールに沿って、計画的に進めている」(韓国の専門家)側面が強い。
(引用、以上)
そういえば、北朝鮮は、過去に、
そのタイミングで弾道ミサイルを発射すると、
中国のメンツが丸つぶれという時期にミサイル発射を行っていました。
私は、「なぜ、北朝鮮は、中国のメンツをつぶすのか」と不思議に思いましたが、
結局、スケジュール表に沿ってミサイル開発をしているということですね。
さらに、アメリカが、北朝鮮に軍事的圧力をかけても、
北朝鮮は、「スケジュールに沿って、計画的に進めている」だけということですか。
つまり、北朝鮮は、外国が何と言おうとも、
スケジュール表に沿って、大陸間弾道弾を完成させるということですね。
これでは、行動が予測不能と言われるトランプ大統領よりも、
北朝鮮の方が強いということになります。
たとえ予測不能なことが起こっても、スケジュール表に沿って進めるだけだからです。
「予測不能」対「スケジュール表」ならば、
「スケジュール表」の方が、強いか。
結局、北朝鮮は、「スケジュール表」のとおり、
大陸間弾道弾を完成させて、「核兵器大国」の仲間入りとなります。
もうひとつ引用します。
2017年5月14日の国際戦略コラム(No.5897)からです。
韓国で、文大統領が誕生したのは、
北朝鮮が資金を文在寅氏に提供し、
選挙活動を行う多量な工作員を送り込み、
指令をラジオ放送で行っていたし、核実験を控えたことが大きく寄与した。
当選したので、早速、お祝いの弾道ミサイルを、
北朝鮮は5月14日早朝に打ち上げている。
(引用、以上)
こちらも、「スケジュール表」のとおりですか。
そういうわけで、祝砲を打ち上げたというわけですか。
北朝鮮の経済レベルからすると、
ソウルが半壊しても手に入れる価値があったでしょうが、
無傷で、まるまる手に入れるつもりでしょうか。
リベラルの限界 2015 3 14
産経ニュースで、2015年3月12日、
宮家邦彦氏は、このように書いています。
核疑惑に関する「信用」と「枠組み合意」といえば、日本には苦い経験がある。
1994年、北朝鮮の核開発疑惑に関し、米朝両国が「枠組み合意」に調印した。
北朝鮮が黒鉛減速炉の建設・運転を凍結し、代わりに米国が軽水炉建設を支援、
完成まで年間50万トンの重油を供給するという、あの悪名高い合意だ。
当時のクリントン政権関係者は、
「時は日米韓に有利であり、北朝鮮の軍事力はピークを過ぎた」として、
この合意を正当化していた。
(引用、以上)
その後、北朝鮮は、どうなったのか。
3回目の核実験を成功させて、事実上の核兵器保有国になりました。
結果的に、北朝鮮は、二つのものを手に入れたのです。
それは、経済援助と核兵器開発です。
日本としては、「あの悪名高い合意」を苦々しく思っていましたが、
なぜ、アメリカは、北朝鮮に肩入れするのかは、疑問が残りました。
そこで、日本では、いろいろな噂が飛び交いました。
ホワイトハウスの「実績作り」ではないのか。
アメリカは、朝鮮半島に、何らかの「利権」があるのではないのか。